この記事では、僕が中1のときに脳腫瘍と戦った物語を書いてます。
前回の続きからなので、
まだこっちの記事を読んでない方は
ここから読むのをおすすめします。
病院をたらい回しにされたり、
僕が頭も痛くて吐き気もして辛いときに
なんと、救急車が道に迷うというハプニングもありました笑
今思い返せば笑い話だけど、
当時はすごく大変だった日々を書いてます。
良かったら、告白。僕は、脳腫瘍になったことがあります。の記事を。
そして、ここからは僕が一番辛かった3日間を書いていきます。
さぁ、読む覚悟を・・・(笑)
2回目の手術を終えた後、僕は緊急治療室に運ばれた。
そこからの僕の記憶はすごく曖昧だ。
これは現実なのか?今見てるのは夢なのか?
そんなことさえ理解できなかった。
もしかしたら、僕はずっと起きてたのかもしれない。
もしくは、ずっと寝ていて夢を見ていたのかもしれない。
それを確かめる術は僕にはない。
だって、僕は体を動かすこともできないし、動かす気力も起こらない。
ただ目の前に見える景色をただぼーっと眺めてるだけ。
何が一番辛かったか。
それは、永遠とも思える無の時間だ。
何もない空間に、1人だけ。
何をすることもできない。
考え事をすることだってできない。
頭はずっとボヤーっとしてる状態。
感情も何も湧かない。そんな気力ない。
田んぼに立てられたカカシのように、
何もせず、時間が流れていくのも感じることができない。
それってそんなに辛いことなの?
と思われるかもしれないけど、
それがどれだけ僕に恐怖を与えたか。
今何時なのか?
手術してからどれくらい経ったのか?
僕は今どこにいるのか?どんな部屋にいるのか?
周りに人はいるのか?
僕には何もわからなかった。
そんな中、永遠とも思える時間は流れていく。
何もない、”無”の時間があとどれくらい続くんだろうか。
もしかしたら、ずっとこのままなんじゃないのか。
それを知ることもできない。
太平洋のど真ん中で、目隠しをされて
1人置き去りにされたような気分。
誰もいない、何もない、何もできない。
そんな時間を過ごす中で、色んな夢(?)を見た。
芦田愛菜ともう1人の子供の幽霊が
僕の病室の壁をすり抜けてこっちに来たり、
病院とは思えないよくわからない場所に急に移動したり。
(その場所に何回も行った)
また、真っ暗な中で人の声が聞こえてきた。
すると、僕は注射を打たれた。
その後、「この子、我慢しててすごいねぇ」
と言った後、声は消えていった。
(これは現実かな?)
そして、何日経ったかわからないけど
やっと緊急治療室から出ることができた。
すっごく長かった気がするから、
たぶん1ヵ月以上は経っただろうな。
そう思ってたけど、
お母さんに聞いてみたら”3日”しか経ってなかいみたいだった。
衝撃的すぎた。
まだ3日しか経ってないのかよ…
これが、僕が一番辛かった3日間。
手術後が痛む、治療が辛い、入院生活が嫌だ…
他にも大変だったことはたくさんあるけど、
あの3日間を超えるほどではなかった。
あの”無の時間”から抜けられただけで、僕はもう十分だった。
あれ以外ならどんなことでも耐えられる。
痛くても寂しくても退屈でも、別に大丈夫。
たぶん、あの3日間を過ごして
僕はめちゃくちゃ強くなったんだと思う。
辛くてもあの日のことを思い出せば頑張れるし、
ただの日常でも幸せを感じれる。
あの日々を耐え抜いたという自信が、僕を強くしてくれた。
辛い経験、どん底を経験した人は
その分強く生きることができて、人にも優しくできると思う。
病気したことを、辛かっただけで終わらせるんじゃなくて、
「辛かったけどあのおかげで強くなれたんだ」って言える人でいたい。
そういう人のほうが、きっと素敵だよね。
この僕の病気の経験が、
1人でも多くの人に勇気を与えられたらいいなぁと思います。
それでは。